はいからさんが通る
大和和紀/講談社漫画文庫
はいからさんが通るは、TVアニメにもなったりしてますよね。
…つい最近、ケーブルテレビで再放送しているのを見てしまったら、昔友人にかりて読んだんですが、
どうしても、また読みたくなって自分で買ってしまいました。(苦笑)
主人公、紅緒さんは親同士が決めた許婚に最初は反発するも、だんだん惹かれていく
のですが、どうにも素直になれない紅緒さん。そのうち、許婚、忍が赴任先を変えられ、
国外に戦争のために行ってしまい、しかも、忍はそこで戦死ということになり、
気持ちを伝えられなかった紅緒は一生を少尉、忍の嫁として伊集院家で
家を守ることを決意。…それは、忍の死を信じられない、紅緒はずっと待っている、
という意味でもあった。
…最初はほんとにほほえましい限りだったんですが、少尉の死からは
紅緒の切ない気持ちが伝わってくるようで、胸が痛かったです。(;;)
一生、誰にも嫁がないという決心をして、お葬式のとき、白装束を着た紅緒さん…。
そこまで本気で想える人に出会えたのって、ほんとに幸せですよね…。
結果的には、少尉は生きていたんですが、いろいろ事情があって、紅緒さんの
元に帰りたい、しかし、自分の命を救ってくれたラリサさんを置いてはいけない…。
しかも、ラリサは病気にかかっていた…。そんなラリサさんから少尉を自分のために
引き離すことはできない…。ラリサのために、自分は少尉を一度はあきらめるんですよね。
少尉自身も、ラリサに助けてもらった時、記憶を一時的に失っていて、そのとき、
『伊集院忍』としてではなく、『ラリサの夫』として過ごしてしまった事実は変えられない。
それを、少尉も紅緒に対する裏切りだと、そう思っていて、なかなか自分の気持ちをぶつけることは
できなかったんですが、紅緒が勤めていた編集社の編集長の冬星と結婚を決めたとき、
忍は改めて自分の想いの深さを感じてしまうんですが、どうしようもなくて、見ていて
せつなかったなぁ…。
紅緒の結婚式の当日、式の最中にある大変なことが起こります。
…関東大震災…。これによって、紅緒と少尉の運命は大きくかわります。
ラリサに助けられ、少尉に自分の恋を取り戻して欲しいと願われながら、ラリサは亡くなります。
その言葉で、少尉はただ一人の為に、紅緒さんのためだけに動き出すんです。
長かった…。本当に。二人の気持ちはずっと前から変わらなかったのに、
二人の優しさから、ずいぶん遠回りをしてしまう二人…。
でも、最後は一緒になれて、本当によかったです。心からほんとに良かった〜!と
言ってましたね。自分。(笑)
少尉…かっこいいですよね〜。憧れですなぁ…。(苦笑)